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川俣町山木屋の秋。原発事故によって突然暮らしを奪われてしまった地域が日本の中にある。人の手が入らなくなった田畑に雑草が生い茂っているだけで、故郷は変わらないままそこにある。暮らしは一変したまま未来がなかなか見えてこない。東京と地方の分断が進んだ中で起きた災害、都会の住人はもう福島を忘れてしまったのだろうか。おれたちは国においてきぼりにされてしまうのではないだろうか、という地域の声を東京に届けなければならない。すべての人に関係性がある。関係性の中で生きるのが人ではないだろうか。関係性の中で役割を果たす、そんな科学を目指したい。(2012年秋)


プロフィール 趣味 研究に対する姿勢 論文 話題 世界

近藤の外出・出張予定(時々更新します)

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プロフィール
タンザニア、マクタポーラ村にて

近藤昭彦(こんどうあきひこ)
Kondoh, Akihiko (パスポートは Kondo であるが、論文では kondoh と綴る)

経歴

昭和33年(1958年)1月 千葉県習志野市にて誕生
昭和51年(1976年)3月 千葉県立船橋高等学校卒業
昭和55年(1980年)3月 千葉大学理学部地学科卒業
昭和60年(1985年)3月 筑波大学大学院博士課程地球科学研究科地理学・水文学専攻修了

昭和60年(1985年)4月 筑波大学水理実験センター文部技官
昭和62年(1987年)10月 東京都立大学理学部地理学教室助手
平成5年(1993年)12月 筑波大学地球科学系講師
平成7年(1995年)7月 千葉大学環境リモートセンシング研究センター助教授
平成16年(2004年)6月 千葉大学環境リモートセンシング研究センター教授
 
専門:地理学・水文学


■趣味
スリランカ、シギリヤ遺跡にて


■研究に対する姿勢

 最近の近藤は大分老いてしまい、研究者人生も新しい次元に移行してしまったように思います。現場との関わり、行政との関わり、学会との関わり、学術会議との関わり、等を通じて自分の考え方を伝えていくルートは確保できたかなと思います。世の中がすぐ変わるとは思っていませんが、変わらにゃあかんとは思っています。サイレントマジョリティーの存在を確信し、発言と少しの行動を続けることが大事なのだと思っています。(2020年10月)

-------<過去の記述>------

 東日本大震災を迎えて、研究という行為を再考しなければならないと切に思うようになりました。関係性の中で役割を果たす、そんな科学があるはず。それはモード2科学(ギボンズ)であり、関係性探求型科学(大熊孝)である。日本の研究者が思い込んでいるサイエンスとは少し違うかも知れないが、現役人生の最終コーナーを回ったところで、目指してみたいと思う。

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 2010年を迎えて、リバイズしなければならないと思っています。しばしお待ちを。

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 2008年を迎えました。昨年は環境に関わる社会学系、哲学系、の本をたくさん読みました。私の自然観と波長が一致したのか、すっかり社会学かぶれになっています。そんなこともあり、“環境研究”と“環境問題に対峙すること”は全く異なる行為であることを強く感じています。グローバル、大陸スケールの変動研究のための画像解析はこれからも続けていますが、趣味みたいなものです。地域の環境問題に包括的な視点から取り組む課題を探して取り組みつつあります。

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 2006年度は私は大きな問題を抱えてしまいましたが、その過程で人が対象に対して持つ考え方がどのように形成されるのか、その背景について考え続けていました。というのは事実を明らかにする努力をしないで、あるいは恣意的な調査結果に基づいて、演繹的に結論づける分野があるということがわかったから。これに対して環境学は事実関係を明らかにするために徹底的なフィールド調査を多様な視点から行います。その結果として、一般に流布している環境問題の認識とは全く異なる側面が見えてくることがある。そして、これがわからなければ問題の解決は不可能であるということ。2007年度は現場に密着した研究に没頭したいと考えています。(2007年3月)

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(2004年度記述) 研究課題は加齢とともにだんだん変わるものですが、2004年度からの大学法人化に際して、こんな風に考えてみました。これはリモートセンシング中心に書いており、そのフレームとしては下記のように考えています。
   ・グローバル変動研究
   ・地域変動研究
   ・気候要因と人間要因による包括的な要因解析
 科学の成果の社会へのフィードバックのためには”現実”に直接関わる事が何より重要です。そこで、フィールドサイエンスとしては下記のような流れを重視したいと考えています。
   ・地域区分
   ・地域研究
   ・比較研究
 地域区分に関しては水収支に基づいた世界の区分を試みました。このフレームの中で、最近は半乾燥地域、すなわち中国華北平原に取り組んできました。今年(2004年)は湿潤地域の下見として、中国華南地域(湖南省、広東省)、香港に行ってきました。いずれは比較研究の段階にはいり、世界を自分なりに理解したいと考えています。

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 (2003年度まで掲載していた内容)
専門は?と聞かれたら"自然地理学・水文学”と答えることにしている。すなわち、なんでもやりたい、というよりもやるべきである。自然は多様なのだから。しかし、今、所属しているのは”環境”を冠した研究センターである。だから、”問題解決型”の研究をすべきではないか、と考えた。そこで、現在は下記の2つの研究課題に力を注いでいる。
中国の水問題:リモセンは問題解決にどう役立つか?フィールドサイエンスからの知識をRSに注ぎ込みたい!
健全な水循環とは:GIS/RS+野外調査+経験がキー!
また、リモートセンシングを環境研究の重要なツールとするために、
植生リモートセンシング
に関する研究を行っている。最終ターゲットは水・エネルギー・炭素の広域フラックスである。
 詳細は当ページあるいはCEReSのホームページの各所にリンクしてあるのでご覧ください。


■論文リスト

論文一覧  のアイコンをクリックするとPDFで閲覧できます

数えてみると論文数は100編を超えたところ。これが多いとか、少ないとか、評価の対象になるのですが、それよりも研究に対する思想、基本的考え方をまず評価してほしいと思います。何のために、何を、どのように実行し、今どの段階にいるのか。 論文数、獲得予算額、インパクトファクターといった外形的基準で研究を評価しようという姿勢は、評価の丸投げであり、評価者が評価者として機能していないということです。評価者は研究の内容と、成果の社会に対する貢献の程度をしっかり評価してほしいものです。とはいえ、それは研究を実行するのと同等の努力を必要とします。さて、我々の研究は正当に評価されるのでしょうか。

■話題
映画"愛と悲しみの果て"の舞台、ンゴングヒルにて−ケニヤ、ナイロビ−

■世界の風景

私の初めての海外渡航は1988年のアフリカでした。その後、アジア・アフリカ・中近東を中心に16カ国を巡る機会を得ましたが、結構珍しい地域も訪れていますので撮りためた写真を紹介したいと思います。少しづつ追加していくつもりです。