空中写真による地形判読
21世紀も20年が過ぎ、新しい技術がたくさん登場しています。デジタル画像解析やAIの応用も期待できる技術です。しかし、昭和生まれの講師としては、人間の眼と頭脳で地形を判読することの有意性、優位性は微動だにしないと思われるのです。 まず自分の脳を鍛えてから、電脳を鍛えるという順番が写真から情報抽出するまっとうな道だと思います。
空中写真の入手
空中写真(林学分野では航空写真と呼んでいました)は、(財)日本地図センターや測量会社を通じて入手することができますが、国土地理院が提供する「地図・空中写真閲覧サービス」から400DPIの写真をダウンロードして使うことができます。
実体視の方法
方法は講義資料でも紹介しましたが、まずは練習あるのみ。あるとき、ふと地形が浮かび上がって見えるようになります。最初は簡易実体鏡を使うと良いと思います。簡易実体鏡あるいはステレオビューワーで検索すると商品が出てきます。
練習用の空中写真
国土地理院の地図・空中写真閲覧サービスからダウンロードした写真を用意しました。広島は平成26年の豪雨で土石流が発生した広島市南安佐区(2009年撮影)、真備は西日本豪雨で浸水被害を受けた真備町の米軍写真で、70年以上前の真備町の様子がわかります。静岡は静岡大学が含まれる範囲、大室山は伊豆にある単成火山です。