JpGU 2018 水循環・水環境セッション
A Practice of Transdisciplinarity toward
Restoration of Sound Hydrologic Cycle
in Imbanuma Watershed, Chiba Prefecture
- A way of thinking to connect local envirmnmental issue to the global -

甚平衛渡から北印旛沼を望む(2017年9月)
近藤の話

千葉県印旛沼流域の健全な水循環の再生を目指した超学際の実践

 今回の話は2017年10月16日に学術会議講堂で開催された「GLP(全球陸域研究計画)の推進と国連持続可能な開発目標(SDGs)への貢献」で話した「閉鎖性水域の水環境問題-地域環境問題を地球的課題につなげる考え方-」をリバイズしたものです。

 基本的な内容は同じですが、若干のストーリー性の改善はあったと思います。問題は地域にある。地域の問題は包括的な視点で見通す必要がある。様々なステークホルダーが自らの目的に駆動された活動を行っているが、流域を包括する視点で個々の課題を統合することができる。

 個々の研究は事例研究に過ぎないかも知れないが、グローバルのフレームの中に位置づけ、共有(Share Globally)すれば、地域の経験のコモナイズ、カスタマイズの方法が見つかるかもしれない。知識、経験を集積すれば、より上位の課題につなげることができる。

 研究者は協働の枠の中で、しっかり役割を果たすことがフューチャー・アースやSDGsの達成につながります。ただし、信頼を得ることが最も大切(これは講演の中では述べませんでしたが)。信頼がないと、目的の達成を共有することができなくなります。古きよき時代の研究者が得意だったのは、「目的の共有」であって、「目的の達成の共有」ではありません。謙虚になりましょう。