リモートセンシングとは離れた場所から対象の種類や性質を計測する手法であるが、主に人工衛星に搭載されたセンサーによって地球表層の観測を行う手法を指す場合が多い。リモートセンシングは災害、農業、土木、等の様々な分野で利用されるようになっているが、人工衛星の飛来のタイミング、天気の状況、コスト等の条件により観測が制限されることも多く、なかなか“いつでもどこでも”観測できる状況にはなかった。近年ドローンの技術的な発展が目覚ましく、同時に撮影した画像等の解析技術も進歩し、まさに“いつでもどこでもリモートセンシング”が可能な状況になっている。昭和33年生まれの講師は子供時代にラジコン飛行機にあこがれたが、なかなか機体を買ってもらえなかった経験を持つ。大人になってようやくドローンに巡り会い、仕事として様々な環境計測を試みる機会を得た。そこで、最近数年間で行ったいくつかの環境計測の試みを取り上げ、苦労話、失敗談を取り混ぜながら、環境をよくする道具として、ドローンを活用し、“いつでもどこでもリモートセンシング”を実現しつつある現状についてお話ししたいと思います。
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